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子どもたちが持っている“なくしたくない力”

夏休みいかがお過ごしですか?楽しい夏休みを過ごしていることと思います。

保護者の皆様はいつも以上に大変なことも多いかもしれませんが。笑

有田が子供の頃の夏休みとはだいぶ違うのかもしれませんが、夏休みはやはりワクワクしてとても楽しかったことを覚えています。あの頃はこうだったなーと思い返してみると大人になるにつれ、社会経験の中で失われている大切な力があるように感じました。

常々子供達が自然に持っている素晴らしい能力──それは、人生を豊かにする“土台”のようなものかもしれません。

たとえば、『開放性』

子どもたちは新しいことに対して、とにかくオープンです。知らない練習メニューでも、「やってみよう!」とワクワクした表情で挑戦してきます。できるかどうかより、「面白そうかどうか」がまず先にある。

大人になると、経験や常識が先に立ち、「自分には無理かもしれない」「時間の無駄になるかも」などと考えてしまうことが多くなります。子どもたちのように、自分の可能性を信じて新しい扉を開いていく力は、失いたくないと心から思います。

また、『失敗を恐れない姿勢』にも、学ぶことがたくさんあります。

うまくドリブルできなくても、パスがつながらなくても、「もう1回!」と何度でもトライする。そこに「恥ずかしい」「ダメだった」という意識はほとんどなく、ただ「もっとやりたい」「できるようになりたい」という前向きなエネルギーがあるだけです。

大人になると、どうしても結果を重視してしまい、「失敗=評価が下がること」のように感じがちですが、実際には失敗こそが上達や成長のチャンスです。

『「なぜ?どうして?」という好奇心』も、子どもたちの大きな力です。

「なぜ?どうして?」という質問は小さい子供ほどたくさんしてきますよね。

この無限の質問は、脳の学習メカニズムを最大限に働かせるガソリンだと言われています。

大人になると「わからないことを聞くのは恥ずかしい」と感じる人もいますが、本来、「わからないことに向き合う姿勢」は成長の入り口です。疑問を持ち、それを即座に解決しようとする力が重要で、その行動は「自分はもっとできる」という成長マインドセットを促し、学習成績、問題解決能力を高めます。

そして、時に驚かされるのが、『一つのことに没頭する集中力』です。

ボールをひたすらリフティングしている姿、ゴールを決めたくて繰り返しシュートを練習する姿、好きなことはとことんやる。余計なことを考えず、目の前のことをずっとやっている──この集中力は、大人になるほどたくさんのことをやろうとして薄れてきます。でも、この一点集中できる力はこれからどんな分野でも大切な力だと思います。

反対に、一見「何もしていない」ように見える『ボーッと空想できる能力』もまた大切な力です。

空を見上げてボーッとしていたり、芝生に寝転がって空想していたり…。

“ぼんやりとした時間”の中で、心が自由に動いているのがわかります。大人になると、何もしない時間を「ムダ」と考えてしまいがちですが、こういう脳がリラックスしている一見無駄なように見える時間がクリエイティブな力を育てる大切な時間だと科学的にも言われています。

そして、何よりも素晴らしいのが、『全力で楽しむ姿勢』です。

子どもたちはサッカーそのものを本気で楽しんでいます。笑いながらも、真剣にプレーし、仲間と喜び、時には悔し涙も流す──そのすべてが全力です。

勝ち負けももちろん大事ですが、それ以上に、「サッカーって楽しい!」という気持ちが彼らの原動力になっているのです。

子どもたちは本当に多くの“力”を持っています。

その力を私たち大人が奪うのではなく、守り、育み、伸ばしていけるような関わり方を、これからも心がけていきたいと思います。

そして私たち自身も、忘れてしまったその力をもう一度思い出し、取り戻していけたら──それはきっと、人生をより豊かにしてくれるはずです。

この夏休み、子どもたちはたくさんの経験をすることでしょう。

どんな小さな発見も、どんな失敗も、そのひとつひとつが“子どもらしい力”を育てる大切な栄養です。

この夏休みを思い切り楽しみながら、自分らしく成長していってくれることを願っています。今月も子供たちに負けないよう一緒に楽しんでいきたいと思います。